MAEDA GROUP

前田グループ

MAEDA GROUP

前田グループ

Research Leader

研究代表者

前田 太郎 Taro Maeda

大阪大学 大学院情報科学研究科 教授

研究課題 「人とAIの共生・協働を促進する非言語情報伝達チャネルの構築」
研究テーマ 「ヒトの脳にとってのリアリティとは何か?」 ―― ウェアラブルな人間・機械間インタフェース「パラサイト・ヒューマン(PH)」を用い、身体性に基づいた感覚・運動情報をデジタル化することで、一人称体験の計測・記録・再生、そして他者との共有を目指す。

Research Content

研究内容

研究全体の総括および、PHNの開発・構築と運用、およびヒト-AI間、ヒト-ヒト間での非言語伝達チャネルの支援効果の実験検証を担当する。

プロジェクトの核となる6つのステップ

プロジェクトの核となる
6つのステップ

1

PHNの構築:PHにおける自律つもり抽出・制御系の実装

PHNの構築と運用を行う。PH技術は近年のHMDのビデオシースルー技術と慣性計測センサ(IMU)内蔵マイコンの普及によって安価に基本構成を構築可能となった。これらを統合したPHNを複数セット構築する。初年度から運用を開始し,必要に応じて順次改良を加えていく。

2

装着者の感覚運動情報からのパーソナライズされた身体言語の抽出

複数のPHN装着者間で五感伝送技術による感覚共有条件下においてスキル伝送課題を実施することで、複数人分のヒト-PHN間で装着者個人の身体言語を抽出する。特にスキル伝送効果が特定できている複数の課題に分けて抽出データを取得することで、3以降の課題における身体言語の共通基盤化への検証実験の基盤データとする。

3

異なる装着者のPHN間における相互伝達学習と伝達効果の検証

並行してPHN間での自律的な身体言語間の相互翻訳学習機能を実装し、異なる装着者のPHN間で自律的な相互学習を行わせる。この学習の効果を検証するために、2で異なる行動スキルを学習したPHN間で相互学習をさせた結果として、未学習の行動スキルについて装着者間においても相互に転写効果が生じる可能性を検証する。この転写が確認された場合,相互翻訳の成功と身体言語のコモングラウンドがPHN間で共有されることの検証となり、これは多対多での共生・協働ネットワーク構築への足がかりとなる。

4

AIに対する等価PHNの適用:等価意識下身体応答情報の抽出

明確な身体性を持たないAIに対する等価PHN構築の研究として、オープンソースLLMを用いた検証実験を並行して進める。入出力に対して隠れ変数となる信号群から等価的な意識下身体性情報を抽出することで、等価的なAI用PHNを形成し,ヒト装着PHNとの間に身体言語の相互翻訳チャネルを構築する。

5

ヒト-AI間、ヒト・ヒト間におけるPHNによる意識下情報の相互伝達効果の検証

研究計画前半では3と4で示した1対1のPHNコミュニケーションチャネル効果の検証を進める。同様に他グループによるヒト-ロボット間、ロボット-ロボット間、AI・AI間における1対1のチャネル効果の知見を統合し、研究計画後半での多対多ネットワークの構築研究への発展に繋げる。

6

多対多間伝送:複数のヒト-AIのPHNネットワーク上での共生・協働の検証

研究計画後半では前半で得られた知見をもとに、多対多ネットワークの構築研究への発展に繋げる。この研究の本当の真価は、複数のPHN間の相互翻訳過程において、身体言語のコモングラウンドが単に特定のPHN間で共有されるだけでなく、異なる全てのPHN間で共有可能な真のコモングラウンドが構築可能となる可能性にこそ存在する。複数の人・AI・ロボットが等価にPHNで繋がるネットワーク上で真に共通のコモングラウンドが獲得されるならば、「複数主体間において共通の身体性コモングラウンドに協調した状態での共生・協働」が実現される。個々の意志伝達や行動同調だけではなく全体的な合意形成や行動決定をも促進する社会的効果までをも期待できる可能性が開ける。

Research Achievements

代表的な実績

Taro Maeda, Hideyuki Ando, Hiroyuki Iizuka, Tomoko Yonemura, Disuke Kondo, Yuki Hashimoto: Immersive tele-collaboration with Parasitic Humanoid: how to assist behavior directly in mutual telepresence: The 21th International Conference on Artificial Reality and Telexistence (ICAT 2011), Osaka, Nov. 30, 2011.

Niwa, M., Okada,S., Sakaguchi, S., Azuma, K.,Iizuka,H.,Ando,H.,Maeda,T,Detection and Transmission of “Tsumori”:an Archetype of Behavioral Intention in Controlling a Humanoid Robot,20th International Conference on Artificial Reality and Telexistence,Dec. 2, 2010,Adelaide, Australia